こんにちは 鹿児島市で小児のむし歯予防と成人の歯周病予防に取り組んでいる
小田原歯科の歯科衛生士 宇治野です
暑い季節になりましたがお変わりなくお過ごしでしょうか。
夏と言えば近年では毎年ニュースにもなる「熱中症」
今年は5月半ばから熱中症で救急搬送!などのニュースが飛び込んできていましたね
熱中症とは高温多湿の環境下で、脱水が進むことで起こるのですが、
屋内でも条件がそろえば発症してしまうので、注意が必要です。
この熱中症対策に、とよく飲んでいるのを見かけるのが「スポーツドリンク」ですが
実はこれ、大きな間違いの元になりかねないのをご存知でしょうか
みなさんはスポーツドリンクに含まれる糖分の量をご存知でしょうか
なんとペットボトル1本に対して30g(角砂糖7.5個分)も含まれているのです
WHO(世界保健機関)が発表している砂糖の成人の一日あたり摂取量は25g
かる~く超えている・・・
砂糖は摂り過ぎると塩と同じく「毒」にもなります。
経口補水液としての条件は「ナトリウム」「カリウム」「ブドウ糖(糖分)」のバランスが取れていることです。
このバランスが崩れると、脱水に対する水分補給効果はなくなります
「スポーツドリンク」は含まれるナトリウムとカリウムは少なすぎ(必要量の3分の一以下です)
糖分は多すぎ(3倍以上)なのです
しかも液性は酸性・・・。
一晩歯を漬け込んでおくと表面が解かされて白く変色します(←スタッフのお子さんが夏休みの課題で実験してました)
つまり、熱中症対策やスポーツ時の発汗に対して「スポーツドリンク」を摂取しても補水液としての意味がありません
おいしいのは確かなのですが・・・
逆に激しい運動時に糖分を過剰に摂取するとインスリンが消費されかえってエネルギー不足になるそうです。
また、スポーツドリンクに含まれる糖分によって急性・慢性の糖尿病リスクが高まることや、
塩分不足でもないのにナトリウムを過剰に摂取することで逆にのどが渇いてしまうことなどは知られていませんね
スポーツドリンクはあくまで清涼飲料水=ジュースであると言うことです。
もし本当に熱中症に対策するならば、適度なタイミングでこまめに水や麦茶などを飲むことをお勧めします
また、激しい運動時などで脱水が心配な場合はそれこそ経口補水液を飲用しましょう。
通常のスポーツ時のオススメは「麦茶」&「梅干」です
こまめな水分補給と体温調節で、例年より熱くなると予想される今年の夏を乗り切りましょう