こんにちは
鹿児島市で成人の歯周病予防・小児のむし歯予防に取り組む小田原歯科の歯科衛生士 宇治野です
早いものでもう令和二年も半分が過ぎようとしています。
歳の半分の厄を祓う行事、夏越しの祓の時期も近づいてきました。
12月31日と対になる6月30日に執り行われる茅の輪くぐりが例年ニュースになりますが、鹿児島では7月に執り行う神社が多いようです。
夏越の祓は、今年の前半分の穢れを清めて災厄を払う神事であり、このあとの半年も無事に過ごせるようにと祈る行事です。
古来日本では、夏を迎えるこの時期、疫病が流行ることが多かったため、厄払いと無病息災のため、茅の輪くぐりが執り行われるようになったと考えられているようです。
茅の輪くぐりのときには、神拝詞(となえことば)を声に出さずに唱えますが、照国神社では
1周目:水無月の 夏越の祓 するひとは 千歳の命 延ぶというなり
2周目:思ふ事 皆つきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓へつるかな
3周目:蘇民将来(そみんしょうらい) 蘇民将来
と唱えるそうです。
1・2周目の「夏越しの祓すると長生きできる!」「悩み事を絶ち切って取っ払いたい!」はなんとなくわかりますが、3週目の「そみんしょうらい」ってなんでしょう?
実はこちら、調べてみたら人の名前でした
古く遡って神話のころ、スサノオノミコトが旅の途中に宿を求めたのが、備後国の蘇民将来(そみんしょうらい)さん。
貧しいにもかかわらず、喜んでスサノオノミコトをもてなした蘇民将来に対し、弟である巨旦将来(たんしょうらい)は裕福にもかかわらず宿を貸そうともしませんでした。
数年後、再びスサノオノミコトは蘇民将来のもとを訪れ「疫病を逃れるために、茅の輪を腰につけなさい」と教えました。
教えを守った蘇民将来は難を逃れられ、それ以来、無病息災を祈願するため、茅の輪を腰につけていたものが、江戸時代を迎える頃には、現在のようにくぐり抜けるものになったといわれているそうです。
情けは人の為ならず、とは神話の時代から言い継がれる、いわゆるひとつの真理、というものなのかもしれません