こんにちは、虫歯予防、歯周病予防に努めている鹿児島市小田原歯科の副院長の前田です。
ようやく春一番も吹いて、いよいよ春の訪れを感じる今日この頃ですが、この時期はまだまだインフルエンザ等の感染症が猛威を振るっていますよね。
冬はインフルエンザや、ノロウイルスによる感染性胃腸炎など、ウイルスや細菌による感染症が流行する季節と言われています。
それはなぜかといいますと、
冬場は空気が乾燥しています。
空気が乾燥することで、ウイルスの水分も蒸発して空気中に漂いやすくなります。
また、ウイルス自体が乾燥を好むので、ウイルスの感染力も上がっています。
さらに、空気が乾燥していると、くしゃみやせきの飛沫が小さくなり、飛沫に含まれるウイルスが遠くまで飛びやすくなるため、感染が広がりやすくなります。
さらにさらに、
人ののどや鼻の中は粘液で適度に湿っていて、ウイルスや細菌の侵入を防ぐ役割を担っていますが、乾燥することで、のどや鼻の粘膜が傷んでしまい、ウイルスなどが体の中に侵入しやすくなってしまいます。
また、(ここからが大事です)
口の中の細菌が作り出す「プロテアーゼ」という酵素(タンパク質を分解する酵素)が粘膜を破壊することで、さらにウイルスが侵入しやすくなるとも言われています。
ということは、
お口の中に歯垢(プラーク)や歯石、舌苔(「ぜったい」と読みます。舌についた汚れのことで、細菌のかたまりです。)が溜まって汚れていると、細菌が増殖してプロテアーゼが増えるので、ますます感染症にかかりやすくなってしまいます。
つまり、感染症予防には
従来の手洗い、うがいの他に口腔ケアでお口の中を清潔に保っておくことが重要になります。(加湿も付け加えておきます)
ここでいう口腔ケアとは、毎日のブラッシングはもちろんですが、歯科医院での歯石取りやPMTC(歯科医師や歯科衛生士による専門的な器具、機械による歯の徹底的な清掃のことです。)
また、ご高齢の方や介護を必要とされる方には特に口腔ケアは必須で、肺炎や風邪予防にも効果的ですので、ぜひ感染症予防対策として取り入れて頂ければ幸いです。
本日はこの辺で失礼します。